2010年1月30日土曜日

Beath Therapy by Tracey Stover


ヒーリングの仕事をするようになってから

他のヒーラーのヒーリングを受けることは
ほとんどしていなかったのですが
友人の作家エリコ・ローさんの著書「癒しのスピリット」に書かれている
トランスフォーメーショナル・ブリーディングヒーリングに興味をひかれ
シアトルまでこのヒーリングを行っているTraceyのセッションを受けに行きました。

このヒーリングは深い呼吸を続けることで身体を高酸素状態に導き
心身のしこりや緊張を解き放すブレス・ワークで
潜在意識に押し込まれていた感情が開放されるというものでした。

”何ごとにも動揺せず、つねにピースフルな状態を保つ”
”思考のパターンを解く”のふたつを
ヒーリングのテーマを選び
床に敷かれたマットに寝転んで

呼吸の仕方を誘導してもらいます。

深い呼吸は思いのほかむずかしく
それでもお腹に添えられたTraceyの手を頼りに
うながされるままに
しばらく深い呼吸を続けました。

自分としては5歳児のときに
遊泳中に心臓マヒで急逝した母親が横たわるベッドを
警察署の一室で見つめていた

原風景のようにとらえていた
そのときの思いが
解き放されるべき感情として出て来るのではないかと
ひそかに思っていたのですが
その深い呼吸が引き出したのはとても意外な記憶でした。

その記憶がまるで目の前にあるかのように
鮮やかな映像になってあらわれると
抑えきれない思いがこみあげて
わたしは声をあげて泣いてしまっていました。

それは以前
とても大きな手術を受けた時のことで
手術後に麻酔が覚めて
全身に襲ってくる激しい痛みの中で
病室での会話の記憶でした。
長時間に渡った私の手術につきそうために
オフィスを抜けてきた父が仕事に戻ると言って
病室を離れようとしたときのことです。

なぜか急にわけもなく父の帰り道のことが心配になってしまい
心配だからまっすぐ家に戻って、と頼んだのです。
すると父はほっとしたように笑顔になり
「きみはもう大丈夫だね。自分のことより僕のことを心配できるんだから」
と自分の腕から時計をはずして私の手にのせました。
「この時計を持っていてくれたらきっと大丈夫」と言うのです。

父が立ち去ったあと私は
手の中の時計をにぎりしめながら
「どうぞお父様を守ってください!」と
がむしゃらに祈りました。

そんな記憶は今までまったく思い出すこともなく
ましてや思い出して泣いている自分が不思議でしたが
最後まで父親に対して反抗的な娘だったわたしの
はからずも気持ちが全開してしまった
ほんの一瞬の出来事の記憶であったのでした。

かつて体験したことのないような深い
スムーズな呼吸が
こころの扉が全開した一瞬の輝きの記憶を
シンクロさせて引き出したのです。

その引き出された感情の輝きは
またたくまに心の中を照らしはじめ
そのあと驚くような感覚をうながしました。

気がつくとわたしは
大樹の一枝になっています。
葉っぱとして枝としてふき渡る風を受けました。

そのあとは「海」になりました。
わたしの全身が海そのものなのです!
腕をひろげるとそこに小さな魚の群れが入ってきて
わたしは海の水として魚たちをいだきます。

そしてさいごは「光」に!
光の小さな振動が集まって
それが自分で認識できる自分の身体でした。

セッションが終わってホテルに送ってくれた車の中での
Traceyの説明がすてきです。

「自由になりたい、開放的になりたいと頭で思っても身体はこわばるばかり」
「呼吸は、宇宙へのドアなのです」
「呼吸を深くすることで大いなる神秘とつながることもできるのです」

ヒーリングで体験した
心身と大自然とのリアルな融合感は
身体が内包している魂の核にまで
鮮烈に、清々しい"不動の勇気”という息吹を
届けてくれたのだと感じているところです。

2 件のコメント:

  1. 「不動の勇気」~いいなぁ。素晴らしいです。

    ますます進化されるオジャ、ステキ

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  2. ナミンさん
    コメントありがとうございました!
    不安のない、勇気に満ちた気持ちで毎日を過ごすことが、最高のしあわせですよね。いまとってもいい気分です。これが続くようにTraceyに習った呼吸のエキササイズをしっかり続けます!オジャ

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